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2012.11.01 マンション管理費見直しセンターのホームページを公開しました。

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マンション管理費見直しセンター - 管理費削減なら当センターへご相談下さい。大阪にてご相談をお受けしております!

マンション管理費見直しセンター 3つのポイント

3つのポイント

マンション管理費見直しセンターの仕組み

マンション管理費見積りセンターの仕組み
マンション管理費が適正でない。
今まで、マンション管理会社を変更していない場合、その管理費が適正でない可能性が高いといわれています。マンション管理費を下げるには、複数のマンション管理費会社に相見積もりをして、検討することが重要です。ちょっとした行動によって、マンション管理費が下がって、月々の支払いが下がるとしたら。。。やってみて損はないですよね。
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どうして、マンション管理費が安くなるの?

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見積りの方法

上記の手順で、複数のマンション管理会社からお見積りが届きます。

マンション管理会社様と契約を前提とした見積りではありませんので、お気軽にマンション管理会社にお問合せ下さい。

 

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マンション管理見直しセンター 代表からのご挨拶

北端秀行

マンション管理費見積りセンターは、”適正価格”・”適正管理”をキーワードとして活動しております。マンション管理業者と管理組合では、業者の方に圧倒的に専門知識があります。そのため、マンション管理費が適正価格よりも高く設定されていることが一般的だといわれています。このような不公平な状況を打開すべく、このマンション管理費見積りセンターを開設しました。多くの方にこのマンション管理費見積りセンターをご利用頂き、適正なマンション管理・運営して頂ければ皆様の幸せにつながると信じております。 

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マンション管理費見直しセンターのスタッフブロクです!

2019年

12月

13日

子ども達へ…父が遺したアパート4棟「どれが高い?」で大喧嘩

年間約130万人の方が亡くなり、このうち相続税の課税対象になるのは1/10といわれています。しかし課税対象であろうが、なかろうが、1年で130万通りの相続が発生し、多くのトラブルが生じています。当事者にならないためには、実際のトラブル事例から対策を学ぶことが肝心です。今回は、アパートが遺された家族のもとに起きた相続トラブルについて、円満相続税理士法人の橘慶太税理士に解説いただきました。

 

父急死…家族には、アパート4棟が遺された

今回ご紹介するのは、地方で会社を経営している夫のAさん、妻のBさん、子どもたちは、長男、次男、長女、という5人家族です。Aさんが経営していた会社は、当初、順調にいっていましたが、時代の流れのなかで、段々と業績は低迷していっていました。

そんななか、唯一救いだったのが、3人の子どもたちがすでに独立していたこと。泣き虫で心配だった次男は20代前半で結婚し、いまや3児の父。やんちゃな性格だった長女も、30歳を前に結婚し、1児の母として忙しい毎日を過ごしていました。生真面目な性格の長男は「結婚は性に合わない」と唯一未婚でしたが、一流企業に勤務し、順調にキャリアを重ねていました。

Aさんも、すでに70歳前。しかし、20代で起業し、ずっと仕事一筋だったこともあり、ことあるごとに「そろそろ潮時かな」と言ってみるも、踏ん切りがつかずにいました。

「そうですね。もう十分がんばったんだから、あとは、あなたがやりたいところまで、やればいいんじゃないですか」

そんなやり取りが夫婦の定番になっていたころ、悲劇が起きました。Aさんが事故で亡くなったのです。

Bさんは混乱するばかり。業者とのやり取りは長男が行い、なんとか葬儀を終えることができました。それから2ヵ月ほど経ったころ、Bさんも冷静を取り戻し、納骨を済ますことができました。しかし家族の混乱は、これからでした。

ある日、相続について、家族が集って話し合うことになりました。遺産分割の対象となるのは、自宅のほか、アパートが4棟、金融資産は200万円ほどでした。

「親父、アパートなんて持っていたんだ」と次男。

「お父さんが若かったころにね、『これからは不動産を持っていたほうがいい』とアドバイスしてくれた先輩がいたらしいのよ。それで、貯金をするなら不動産をもつ、というのがお父さんのポリシーだったから」とBさん。

「確かに。このご時世、貯金じゃあ、大した利息もつかないしね」と長女。

「あとね、子どもたち一人ひとりに、アパート1棟をあげられるようにって。お父さん、アパートを買っていたのよ」とBさん。

「そうだったのね、お父さんって仕事一筋だったから、そんなこと考えていたなんて意外ね」と長女。

「これからも母さんは、この家に住むだろ。だからアパートをどう分けるか、だな」と長男。

「アパートは、ちょうど4棟だろ。1人1棟、ってことか」と次男。

ここまでは、誰も相違はありませんでした。そこから話し合いはヒートアップしていったのです。

「じゃあ、俺は『●●アパート』をもらっていいかな」と次男が切り出しました。

「ちょっと、待って。『●●アパート』って駅が近いところのよね。絶対4つのアパートのなかで一番高いわ。不公平じゃない?」と長女。

「それじゃあ、『●●アパート』はお母さんに、というのはどうだい?」と長男が間に入ります。

「……じゃあ『コーポ▲▲』ならいいだろ?」と次男。

「ダメよ。『●●アパート』の次に高いのは、きっと『コーポ▲▲』よ。私だって欲しいわ」と長女。

「そんなこと言っていたら、いつまでたっても分けられないだろ!」と次男の声が大きくなりました。

「何よ、ムキになって。誰よりも高いアパートが欲しいって思っているくせに」と長女がいい返します。

「なんだよ、その言い方!」と次男の声はますます大きくなります。

「チビちゃん(=次男の子どもたち)、みんな私立に通わせているんでしょ。お金かかるもんね。大変よ、3人も子どもがいたら」と長女は嫌味たっぷりにいいます。

「まあまあ……」と長男が間に入ると、「何だよ、いつも兄貴ヅラして余裕こいて。そうやって、本当は俺のこと、バカにしているんだろ!」と怒りを長男にもぶつける次男。

兄弟喧嘩は、いつまでも終わらず、結局、マンションはすべて売却し、現金にして遺産分割を進めたといいます。

「子どもたちに、1戸ずつ、アパートを残せたらといっていたんですけどね、あの人は。なかなか親の気持ちは、子どもに伝わらないものね……」と、母であるBさんは振り返っていました。

 

3つある土地の時価…相続時には遺留分の侵害にも注意

遺産の多くが不動産の場合、分けづらさからトラブルになりがちです。不公平感を調整する、現金資産を用意しておくことが、トラブルの回避法のひとつとなるでしょう。

土地の時価の計算方法は、大きく3つ、あります。誰もが知りえる路線価を使って計算する土地の時価は、いわいる相続税評価額と呼ばれています。その名前の通り、相続税を計算する時に採用される時価です。

似たような評価額で、固定資産税評価額と呼ばれるものも存在します。これも名前の通り、固定資産税を計算する時に採用される時価です。

そして、実際に売買契約が成立する金額があります。これが本当の意味での時価です。

本当の意味での時価とは、まったくの他人同士で売買契約が成立する金額です。売る人からすれば、できるだけ高く売りたいですし、買う人からすればできるだけ安く買いたいものです。この2つの気持ちがバランスする金額が本当の意味での時価になります。

これは、まったくの他人同士というのがポイントです。これがもし親子の間であれば、どちらかが気持ちを譲歩することも考えられます。

このように、不動産の時価には、(1)相続税評価額(2)固定資産税評価額(3)実際の時価という3種類の時価が存在します。そして、実はこの3種類の時価には、高いものと安いものがあり、最も高いのが(3)、最も安いのが(2)となります。 どのくらい変わるかというと、たとえば実際の時価が100だとすると、相続税評価額は80、固定資産税評価額は70になります。

この法則を利用すれば、(1)~(3)のいずれかの金額がわかれば、他の2つも簡単に計算できるのです。

たとえば、固定資産税評価額が5000万円の土地があったとします。固定資産税評価額が5000万円ということは、実際の売却価格は7100万~7200万円前後と予測できます(5000万円÷70×100=7142万円)。

また、相続税評価額は5700万円前後ということになります(5000万円÷70×80=5714万)。

不動産鑑定士に言わせれば、このような計算方法では実際の売買金額なんて算定できないと言われますが、おおよその目安を把握する目的であれば、このような簡単な計算でも良いでしょう。

ちなみに、相続トラブルでよく争点となる、相続人が相続できる金額として最低限保障されている遺留分ですが、 計算する際に採用される不動産の評価額は、相続税評価額ではなく、実際の時価です。

このことから、相続税評価額ベースで遺留分の問題を考えていると、後々、実際の時価に戻すと遺留分を侵害していて大変な争いに発展するというケースが非常にたくさん存在するので、注意が必要です。

【動画/筆者が「不動産の相続税評価額の計算方法」を分かりやすく解説】


橘慶太

円満相続税理士法人

橘 慶太

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191213-00024597-gonline-bus_all&p=1

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2019年

12月

06日

「家や土地などの不動産」の相続…どのように金額を計算するか

本記事は、税理士法人チェスター、司法書士法人チェスター、CST法律事務所監修、株式会社エッサム編集協力、円満相続を応援する税理士の会の著書、『ゼロからわかる相続と税金対策入門』(あさ出版)から一部を抜粋し、相続対策の基礎知識を紹介します。

 

「宅地の価格を評価する」4つの方法

多くの人にとって、相続財産のうち大きな割合を占めるのが家や土地などの不動産です。その不動産も金額として評価しなければなりません。

では、その評価方法の基本を順次見ていきましょう。まず、一般的な土地、すなわち宅地の評価です。

土地には、農地や山林、牧場、原野などさまざまな形態がありますが、ここでは多くの人が関心のある「宅地」について見ていきます。宅地とは、田畑などの農地や山林や原野、そのほか湖沼や鉱泉地でない土地のことを指します。そこに家が建っていて、人が住んでいなくてはいけないというものではありません。宅地のなかの空地というものも存在します。

その宅地の価格を評価する方法は次の4つがあります。(1)と(2)が主要な評価法、(3)と(4)が主要な評価法では評価が難しい場合の評価方法と考えてください。

(1)路線価方式による評価

路線価方式というのは、土地にどの路線が面しているかで評価する方法です。路線というのは道路のことです。この路線の価格すなわち路線価は、国税庁が毎年発表する路線価図によって確認することができます。路線に面した宅地1平方メートルあたりの価格が毎年改定されますので、その路線価に土地の面積をかけて宅地の価格を計算します。

なお、実際の計算の際には、その宅地の利便性が高いかどうか、土地が使いにくいかどうかなど土地の形状による補正がなされます。その補正の基本的な方法については後述します。

(2)倍率方式による評価

倍率方式というのは、先述した路線価が定められていない、農村地や別荘地などの評価の際に用いられる方法です。その土地の固定資産税評価額に一定の倍率をかけて計算し、路線価方式との差を埋めるように設定されます。

固定資産税評価額は、毎年、市区町村役場から送られてくる固定資産税等納税通知書によって確認できます。一定の倍率については、国税庁が発表する評価倍率表で確認できます。

(3)公示価格による評価

公示価格は国土交通省が毎年公示している価格で、国や自治体が公共事業用地を取得する際に目安にしている価格です。この価格は、不動産取引や相続の際の財産評価など民間の取引でも利用することができます。

(4)売買取引時価による評価

売買取引時価とは、実際に売買する前提で評価される価格のことです。売買取引時価を算定するには、不動産業者に確認するほか、実際にその額をもとに納税申告する場合は、不動産鑑定士による鑑定が必要になってきます。

 

通常は路線価方式か倍率方式で算出するが…

通常、宅地(土地)を相続財産として評価する場合は、路線価方式を用いて評価額を算出します。路線価がついていない地域の場合は、倍率方式を利用して評価額を算出します。宅地の相続税評価額はこの2つのいずれかの方式により算出されるといっていいでしょう。

この2つの評価方法の基準となる路線価と固定資産税評価額は、通常、時価よりも2~3割ほど低めに設定してあります。そのため、このどちらかの方法を用いれば、不当な価格で評価額が計算されることはありません。

ただし、この2つの方式で算出するよりも、時価で評価したほうが有利なケースもあります。たとえば、土地の利用環境が激変した場合です。

路線価や固定資産税評価額、公示価格は、年に1度しか改定・公示が行われません。したがって、土地の利用環境が激変した場合、たとえば被災したり、開発計画が急になくなってしまったり、何らかの風評被害にあうなどがあった際は、公表のあとに時価が大幅に下がるケースがあります。そのような場合、売買取引時価を用いたほうが評価額は下がり、路線価方式や倍率方式による評価よりも相続財産の総額を抑えることができます。

このように、土地の評価というものは単純に考えていると見誤ってしまうほど複雑なものです。多少お金はかかってしまいますが、実際の相続の財産評価では、税理士や不動産鑑定士などそれぞれの専門家に算定を依頼するのが無難です。

評価額を調整している「画地補正」とは?

土地の評価額は、その土地の形状によって調整がかけられます。このことを「画地補正」といいます。

路線価方式には、その土地が面している道路の路線価に地積(土地の面積)をかけて評価額を算出する際に、「標準的な宅地である」という前提に立っています。それは、

・土地の一面のみが道路に接していること

・周囲の宅地に比べて奥行が標準的であること

という基準を前提にしています。

しかし実際は、土地の形状はさまざまです。奥行が深い土地もあれば、2面、3面が道路に面している土地もあり、道路に面した部分(間口)の広さも異なれば、傾斜地・がけ地もあります。私道などにより道路からのアクセスなども宅地によって異なります。それらを踏まえて、次の図のような画地補正により評価額を調整しているのです。

そのほか、土地を貸付地として提供している場合、さらにその貸付地にアパートやマンションを建てて人に貸している場合など、その状況に応じて相続する土地の評価額としては減額されます。

「固定資産税評価額と相続税評価額」は同じ額になる

土地(宅地)と同様に、家屋などの建物の評価の方法の基準を見ていきましょう。建物の評価額は固定資産税評価額を基本とします。これは、家屋をそのまま相続する場合の評価額と考えればわかりやすいでしょう。税法でも「固定資産税評価額の1.0が相続における家屋の評価となる」と明示していますので、この固定資産税評価額と相続税評価額は同じ額になります。

この固定資産税評価額は、もともと、その家屋の基礎がどのようなものか、また、各箇所に使われている素材、備わっている設備などを考慮してあらかじめ決まっていて、それに経年劣化などを加味して算出されます。

相続する家屋を他人に貸している場合、貸家としての評価額を算出します。家屋を貸家にしている場合、所有者の権利も狭まってしまいます。そのため評価が減額できるようになっています。

どのように減額されるかというと、固定資産税評価額に借家権割合と、賃貸割合を乗じた額が控除されます。借家権割合は国税庁がその建物がある地域ごとに定めている数値ですが、相続の場合に関しては一律30%と決められています。

賃貸割合は、その建物の床面積のうち、どれだけの面積を貸し出しているかという数値です。したがって、貸し出しているのが家屋全部の面積なのか、それとも一部の面積なのかで数値は変動します。その家屋を丸ごと貸家としている場合、賃貸割合は100%ですから、その場合の評価額は固定資産税の評価額よりも30%減額されます。家屋を貸家にしている場合の評価は次回で詳しく解説します。

このように家屋の評価については、固定資産税評価額を原則として、そのうえで貸家に出した場合の評価ということになります。そのため、相続における家屋の財産評価にあたっては、まず、固定資産税評価額を確認します。そのうえで、貸家に出した場合にどれくらいの評価減になるのか、と計算することになります。

それぞれの評価額の多寡を比べると、「固定資産税評価額>貸家の評価額」という関係になります。財産のたな卸しの段階では、この傾向を踏まえておくことも大切です。

【円満相続を応援する税理士の会】
蛸島 一伸 / 伊藤 惠悦 / 高野 好史 / 田中 久夫 / 加藤 元弘 / 鈴木 秀雄 / 佐藤 純一 /
岡田 誠彦 / 池田 俊幸 / 児玉 洋貴 / 加藤 眞司 / 髙橋 光彦 / 田村 智宏 / 永野 淳也 /
平井 寛子 / 伊藤 由一 / 吉田 勤 / 末吉 英明 / 内芝 公輔 / 光廣 昌史 / 辻本 聡 /
小屋敷 順子 / 坂元 隆一郎

蛸島 一伸

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191205-00024205-gonline-bus_all&p=1

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2019年

11月

29日

相続税はかかる?かからない? ボーダーラインにいる時の「次の一手」

相続の話になると、避けては通れない実家の不動産。

家庭を持つ子どもたちには持ち家があり、自分の亡き後、いま住んでいる家が空き家になることは目に見えています。

 

そんな時、孫から家を引き継ぎたいという話が舞い込みます。思ってもみないうれしい話ですが、相続人でない孫は、2割増しの相続税を払わなければなりません。

かわいい孫のために、なんとかして相続税を抑えたいといいますが……。

実家を相続させたいけど、すでに持ち家がある子どもたち

仲田ひろしさん(73歳・仮名)は、自分が住んでいる家を、亡き後、親族に引き継いでもらいたいと思っていました。

仲田さんの相続人は、長男(45歳、既婚者、子どもあり)、二男(40歳、既婚者、子どもなし)の2人。長男も二男も結婚して持ち家があります。家を相続させても、空き家になるのは目に見えています。

そんな折に、長男の子供にあたる孫(20歳)から、仲田さんの家を将来引き継ぎたいと話がありました。同時期に相続セミナーを受けた仲田さんは、孫に家を引き継いでもらうためには遺言書が必要なことを知り、今回相談に来られました。

財産5300万円、相続税はいくらかかるのか?

仲田さんの想いは次の通りです。「不動産は孫へ。その他の財産は長男、二男で均等に」

遺言書作成にとりかかる前に、推定相続人の確認を行います。仲田さんの出生から現在までの戸籍を取得し、相続人になりうる人を確定するのです。同時進行で、仲田さんの財産調査を行います。

財産は、自宅不動産以外に預貯金のみ。合計5300万円でした。このまま財産を想いどおりに渡せた場合、相続税はかかるのでしょうか。

相続財産のうち相続税がかからない金額(基礎控除)は、「3000万円+(600万円×相続人の数)」 です。仲田さんの相続人は今現在、長男、二男の2人。相続税のかからない財産金額は4200万円です。そのため計算式は以下になり、1100万円に対しては相続税が課税されることになります。

(今ある財産)5300万円-(相続税のかからない財産金額)4200万円=1100万円

法定相続人に該当しない孫は、相続税が2割増し

ここで問題になってくるのは、相続人ではないけれども不動産を引き継ぐ予定になっている孫の存在です。

相続税は、引き継いだ財産の割合で負担することになります。孫も財産を引き継ぐとなれば、相続税の負担をしなければなりません。法定相続人ではない孫は、相続人の2割増で相続税の計算が行われます。しかも相続税は、現金納付が原則です。

しかし、孫が引き継ぐのは不動産。預貯金等は一切ありません。払うためには、孫自身の預貯金から捻出しなければなりません。また相続税の申告期限は、亡くなった日から10ヵ月以内。いつ“その時”がくるのかもわかりません。事前に準備が必要です。

相続税がかからないように調整することはできるのか?

もし、相続税がかからない金額(基礎控除)に財産を減らすことができれば、長男、二男、孫の3人は税金を払わずに財産を引き継ぐことができますが、はたしてそんなことできるのでしょうか。

仲田さんの財産5300万円の内訳は、自宅不動産1300万円と預貯金4000万円。財産の中には生命保険はありませんでした。そのため、今回は生命保険を相続税対策としてご提案しました。

なぜ生命保険なのでしょうか? 生命保険は「みなし相続財産」と呼ばれています。みなし相続財産とは、民法上の相続財産ではありませんが、相続税を計算する際に相続財産とみなして課税される財産のことです。

課税すると言っても、生命保険には非課税枠があります。「500万円×法定相続人の数」 の金額を、課税される生命保険金額から差し引くことができます。仲田さんの法定相続人は長男、二男の2人ですので、生命保険を使った非課税枠は1000万円になります。

仲田さんから「利用したい」との返事をいただき、預貯金4000万円のうち1000万円を生命保険にあてても今後の生活に支障がないか確認した後、保険を取り扱う専門家におつなぎしました。

保険は「お金の遺言書」

保険は「お金の遺言」とも言われます。渡したい人を受取人にすれば、相続財産とは別に渡すことができます。「不動産以外の財産を長男、二男に均等に」との意向はそのままに、長男、二男を受取人に指定しました。

すると、相続税の課税対象になりうる仲田さんの財産は以下の通りです。

(今ある財産)5300万円―(基礎控除)4200万円―(生命保険)1000万円=100万円

現時点では、100万円に対して相続税がかかるということになりますが、この100万円は仲田さんが今まで堅実にやりくりしてきた証です。「これからは自分のため、子ども、孫のためなどに使って、余生を楽しく過ごしてください」と申し上げました。

そうすることで、長男、二男、孫に相続税の負担をかけることなく財産を引き継いでもらうことができます。仲田さん自身も今後、お金の心配をあまりすることなく、楽しく過ごしていくことができるでしょう。

相続税のボーダーラインにいる時にすべきこと

きっかけは不動産を引き継いでもらいたいとの想いでしたが、その想いをカタチにするために相談してくださったおかげで、相続税がかかるか、かからないかのボーダーラインにいることが分かりました。

ちょっとした対策をしていれば相続税は発生しなかったのに、同じようにボーダーラインにいても知らないがゆえに相続税を支払わなければならなかった人もいます。手遅れになることも多いのです。

相続対策と言えば“お金持ちのすること”という意識がまだまだありますが、「相続対策」と「相続税対策」はまったく別のこと。相続はすべての人に関わることです。

だからこそ自分の財産を把握し、どう分けるのか、誰に引き継いでほしいのかを決めることから始めてください。それが決まると、その財産は誰にどのくらいの相続税がかかるのか、かからないのかを確認することができます。

相続税がかかるのであれば税金を抑えていく方法はあるのか。節税をしたうえで、まだ相続税がかかる見込みであれば、相続人が支払えるように事前に準備しておくことが必要です。

納税資金対策は、相続税対策と重なるところも多いですが、暦年贈与(年間110万円まで非課税)の非課税枠を使いながら贈与したり、先ほど出てきた生命保険を(非課税目的ではなく納税資金対策として)活用する方法など、多岐にわたります。

いま自分に相続が発生したとしたら、このまま何もしなくて問題ないのか、何かしたほうがいいのかを専門家に確認してみてください。なければ、安心して日々の生活を送ることができます。何かしたほうがいいとなった時に、いつでも相談できる専門家がいるというのは心強いものです。

今のうちからできることを少しずつ進めていきましょう。

藤原由親(アクセス相続センター 税理士)

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191128-00010004-moneyplus-bus_all&p=1

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2019年

11月

22日

「新築」という呪縛 日本に中古は根付くのか

都心における新築マンションの供給量の減少と価格高騰により、マンションを中心に新築から中古や賃貸物件にシフトする「脱新築時代」とも読める動きが出てきた。不動産業界では中古、賃貸物件の販売を拡大する傾向もみられる。一方で、国の住宅政策は高度成長期から続いてきた新築優遇から大きくは変わっておらず、人口減少が進む中で中古の流通を拡大する政策を促進すべきだという指摘もある。「脱新築時代」の最新事情を追跡した。

 

3年連続で中古マンションの 契約件数が新築を上回る

 首都圏において2016年から18年まで3年連続で中古マンションの契約件数が新築を上回ったことは、不動産・住宅業界に新しい流れが生まれたことを印象付けた。5年ほど前までは新築志向が強かったが、首都圏のマンション価格がこの数年で急騰した反面、所得の伸びがそれに追いつかなかったことから、新築から中古ヘのシフトがみられるようになった。

 今年の首都圏のマンション供給量は不動産経済研究所の予測によれば、3万7000戸の横ばい。都心部で大規模物件を供給できる土地が見当たらないことから、今後も大きくは増えないとみている。

 同研究所の松田忠司・主任研究員は「首都圏では、00年から07年ごろまでに年間7万~9万戸の大量供給されていた新築マンションが中古として市場に出はじめている。このころのものは設備もしっかりしており、いま流行の間取りを先取りしているのもあり、こうした物件を購入してリノベーションするユーザーが増えている。利便性の高い新築マンションの供給量は今後も少ないので、首都圏に人口流入が続く現状では中古に流れる傾向が続くのではないか」と指摘する。

 東京カンテイの調査では、今年9月の首都圏の中古マンションの平均価格(70平米換算)は、前月より0・6%上昇して3727万円、東京都は2・7%増の5165万円で最高値を更新した。

 23区内も2・3%増の5764万円と高水準になっている。都心6区(千代田、中央、港、新宿、渋谷、文京)では、ついに8000万円台の大台に初めて達した。これも消費者の都心に住みたい志向が極めて強いことを裏付けている。

 井出武・上席主任研究員は「東京23区では中央3区(千代田、港、渋谷)の水準が依然として高く、これに引っ張られて中古マンションの価格はジリジリ上昇している。新築マンションの価格も依然高水準で、富裕層は都心3区のビンテージマンションを求め、実需購入者は築20年前後で城北・城東エリアで比較的安価な中古マンションに流れる状況となっている。

 最近は共働き世帯が増えていることから、通勤に便利な駅に近いマンションが好まれる。ただ、パワーカップルと呼ばれる世帯の合計年収が1500万円以上ある共働きであっても23区内で、7000万円台まで上昇した高額マンションを購入することは躊躇してしまうのではないだろうか。それなら、新築よりも平均30%ほど安く買える中古を買って、自分の好みに合わせてリノベーションしようという動きになっているようだ」とみている。

 ただし、中古へのシフトが起きているのは首都圏のマンションに限った話だ。現状でも全国における中古の流通シェアは、マンションなどの共同住宅、戸建てを合わせても14・5%という低水準で推移している。

 18年に行われた住宅・土地調査(総務省)によると、住宅総数は6241万戸。しかし、その13・6%に当たる849万戸がすでに空き家となっている。マンションの戸数は654万7000戸あるが、老朽化が進んできている。

 また、少子高齢化も進み、人口は減少傾向が続く。世帯数の推移を見ると、23年の5419万世帯がピークで、以後は減少し、40年には5076万世帯になる。つまり、人口と世帯数の減少により、住宅需要の先行きは頭打ちになるのは明白だ。
 それにもかかわらず、人口と世帯数の構造変化に対応した住宅政策がとられてきていない。

 国はこの十数年にわたって、大手デベロッパーによるタワーマンションに代表される新築マンションや戸建て住宅を建て続けることが経済成長につながり、国民総生産(GDP)の増加要因になるとして歓迎してきた。

 

新築優遇税制と不透明な商慣行

 それを下支えしてきたのが、税制面での優遇策だ。新築と中古住宅では、減税適用条件に違いがある。所得税では、年末ローン残高の1%の所得税額が13年間減税(住居面積が50平米以上で所得合計額が3000万円以下)される。一方、中古の場合、この条件を満たした上に、木造は築20年以内、マンション(新耐震基準)は築25年以内の建物に限定される(耐震対応をするなど、適用除外の方法もある)。また、固定資産税も、新築の場合は半分に軽減(戸建て3年間、マンションは5年間)される。一方、中古の場合、減税はない。

こうした状況に対して、さくら事務所の長嶋修会長は「首都圏の中古マンションに関しては確かに中古の取引が増えているが、戸建てについてはまだ新築の方が買いやすい。住宅ローンの減税についても、新築優遇を止めないままで中古の適用条件を少し緩和しており、依然として新築優遇には変わりはない」と、指摘する。「新築と中古のローン減税や補助金が同じならば、誰もが新築を買う。欧州では中古を明白に優遇してるように、日本でも新築から中古に舵を切るべき時が来ている」と訴える。

「新築住宅を建てると、その経済効果は住宅価格の2倍あると言われた時期があった。1990年代まではそうだったかもしれないが、今は2倍もないのでは。1戸新築を作れば1戸空き家が生まれる状況で、かえってマイナスになることもあるのではないか。

 一種の宗教のようなもので、(日本政府は)新築が良いと信じている。私は以前から住宅の『総量管理』をすべきだと主張しているのだが、あまり賛同してもらえない」(長嶋氏)。

 住宅のストックとなった約6200万戸の住宅の多くが有効に活用されているならまだしも、7戸のうち1戸が空き家状態で、人口減少が加速する中、今までと同じペースで新築を建て続けるのは無理がある。新築はほどほどにして、今ある膨大なストックの中から長く住める住宅を見つけ出す政策を真剣に考えるべき時期に来ているのではないだろうか。

 60年代の日本が高度成長を続けてきたころに、国の政策として行われてきた住宅建設5カ年計画という住宅供給を計画的に進める政策があったが2006年に終了した。その後は住生活基本法が制定され、居住水準、住宅環境など、住宅の量から質の向上を目指す政策に転換された。

 ただし、政府は20年までに中古流通住宅・リフォーム市場の規模を2倍(20兆円)にしようとしたが、達成できていない(「新成長戦略」10年6月17日閣議決定)。

 中古流通を妨げる要因として、不動産売買の商慣行もあげられる。日本では中古の売買を行う場合、宅地建物取引士の資格を持った仲介業者が売買する人の間に入り、取引が成立すれば「売り」と「買い」の両方から手数料を得る(売りと買い、別々の仲介業者もある)。これは、「両手取引」と呼ばれ、米国では原則的に禁止されている(2019.11.20発行「Wedge12月号」PART3にて詳述)。「高く売りたい」という売り主と、「安く買いたい」という買い主に対して、同じ仲介業者が介在するのは「利益相反」になるという考えからだ。

 

また、仲介業者は全国4地域に分かれて中古物件が登録されている不動産流通標準情報システム(REINS)と呼ばれるシステムを見て、顧客に希望する物件を紹介する。ただ、このシステムは物件について、築年数、間取り、価格などが表示されているが、リフォーム履歴、物件の周辺情報などは含まれていない。物件情報だけでなく周辺情報などあらゆる情報が盛り込まれている米国の不動産情報システム(MLS)とは成り立ちが異なる。

 このような中古仲介における情報の非対称性や不透明さが、購入者に二の足を踏ませているという実態もある。

住宅資産評価の見直しを

 中古の取引を拡大するためには、その資産評価をどれだけ正確にできるかもポイントになる。18年から仲介業者は、重要事項説明の際にホームインスペクション(建物状況調査)制度について説明が義務付けられたが、インスペクションはあまり普及していないという。

 そもそも日本の場合、資産価値を築年数で計算する傾向が強いため、年数が経過すると資産価値が大幅に下落してしまう。特に戸建ての場合、30年以上経過すると建物の資産価値はゼロで土地値だけとみられることが多い。

 住宅ローンの借り入れ・借り換えサービスを提供しているMFSの中山田明社長は「リノベーションした中古の資産評価を誰がするのか。金融機関にとってリノベーションによるバリューアップを評価するのは難しく、結局、鑑定企業に頼るしかない。

 不動産のデータベースもリフォームなどの過去履歴をきちんとつかんでいないため、データベースだけでは評価しにくい。中古の評価を正確にするように義務付けられ、そうした情報にアクセスできるようになれば、住宅ローンがつきやすくなり中古の取引拡大につながるのではないか」と話す。

 中古流通の拡大に向けて課題は山積しているものの、逆に言えば、日本の中古市場には大いに伸びしろがあるということでもある。「新築信仰」と「中古市場の使い勝手の悪さ」が存在する住宅市場だが、足元では物件情報の非対称性解消へ向けた動きがあり、また大手住宅メーカーでも中古部門に力を入れ始めた。Wedge12月号特集『「新築」という呪縛』では、こうした中古市場活性化に向けた業界の最前線の動きや、海外での健全な中古市場形成の仕組みを紹介する。

【参】Wedge12月号(2019.11.20発行)
特集:「新築」という呪縛 日本に中古は根付くのか(砂原庸介、中川雅之、中西 享、編集部)
PART 1  中古活性化を阻むしがらみ 「脱新築時代」は来るか?
PART 2 「好み」だけではなかった 日本人が”新築好き”になった理由
PART 3 米国の中古取引はなぜ活発なのか? 情報公開にこそカギがある
COLUMN  ゴースト化した「リゾートマンション」の行方
PART 4 中古活性化に必要な「情報透明化」と「価値再生」

中西 享・友森敏雄・濱崎陽平

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191121-00010001-wedge-soci&p=1

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2019年

11月

15日

「地方の古い戸建て」買い取る企業の儲けの秘訣

空き家の問題は、今後ますます深刻化するといわれている。こちらの記事『100均の家ついに登場、深刻化する空き家の対処』で、空き家が問題になる理由や対処の取り組みについて取り上げた。

 空き家の増加は、進行する高齢化の問題や人口や世帯の減少といった問題だけでなく、住宅価格の市場性の問題もある。地方の老朽化した住宅の場合、売りたくても貸したくても採算が合わないといった理由で、住宅市場に出せない空き家が増えているからだ。

■古い家を買い取るカチタス

 ところが、こうした古い家を買い取る企業がある。埋もれてしまう家に“価値を足す”リフォームをして、住宅市場で売り出す「カチタス」(群馬県桐生市)だ。

 近年「買い取り再販事業」が広がりつつある。買い取り再販とは、事業者が古い住宅を買い取って、リフォームしたうえで、自社が売り主となって販売する事業だ。

 「古い住宅」は、今のものより性能が低いことに加え、老朽化が進み見栄えも悪いので、改修をしないと住宅市場に出しづらい。改修にいくらかかるかわからないし、時間も手間もかかるので、一般消費者にはハードルが高い。

 事業者であれば、一般消費者と違い、大量発注することでリフォームコストを抑えることができ、改修内容をパターン化することで工期も短くできる。住宅の性能を今のレベルに向上させ、今の生活に適した間取りや設備に改修すれば、買いたいという人が現れる。こうした買い取り再販事業者が、近年増えているのだ。

■取り扱う物件はマンションが多い

 ところが、買い取り再販事業者が取り扱う住宅の多くは、都市部のマンションだ。

 なぜなら、マンションは、年代別に構造や設備に類似性があり、経験豊富な事業者であれば、物件をしっかり見れば、あらかじめ改修箇所や費用などを予測することができる。しかも、マンションは都市部に多いので、買い手となる一定の需要層も見込める。

 

これに対して戸建ては、建てたのが大手ハウスメーカーか地元の小規模工務店かによって、構造や間取り、設備などに大きな違いがある。さらに改修が必要な範囲が、マンションのように住宅内にとどまらず、住宅の基礎や屋根、外構も対象になり、それぞれの状態もさまざまで、改修範囲の特定や費用の予測が難しくなる。

 例えば、想定した以上に構造部分が腐食していたりすると、改修費用がかさみ、その額を上乗せしたら市場で売れない販売価格に上昇するので、結果的に赤字になるという場合も少なくない。こうしたリスクを避けるために、築年数の新しい戸建てに限定したり、そもそもマンションしか扱わないといった、買い取り再販事業者が多いのが実態だ。

 ましてや、購入需要の小さい「地方」では、なおさらリスクの大きい戸建ての買い取り再販事業は展開できないという構図になる。

 そんな中、通常なら手を出さない「地方」×「古い戸建て」の買い取り再販事業で急成長しているのが、「カチタス」だ。2018年3月期に売上高692億円、営業利益73億円だったが、2019年3月期には売上高813億円、営業利益91億円に成長。なぜビジネスとして成功しているのか、代表取締役の新井健資氏に聞いた。

 カチタスの成功の理由は、立ち上げ当初のビジネスモデルにあった。実は、カチタスの当初の事業は、「競売物件」の買い取り再販事業だった。

 競売物件とは、ローンの返済ができなくなった不動産を裁判所が差し押さえ、競売にかけて最高値を付けた人に売却して、ローンの返済に充てるもの。もし市場価値の高い不動産なら、住宅市場で売却したほうが、競売より高く売れる可能性が高い。したがって、競売物件には、市場価値の低い(住宅市場では安くしか売れない)、地方の空き家などが多くなる。

 カチタスは、こうした市場価値の低い競売物件を買い取って、再生して販売することを繰り返し行うことで、独自のノウハウを構築し、ビジネスとして全国展開できるようになったという。

 カチタスの店舗展開は、都市部に店舗を増やしていく多くの不動産会社とはかなり異なる。競売物件が対象なので、地方裁判所の近くに店舗展開をしていった。同社の店舗一覧を見ると、大都市はごくわずかで地方都市の店舗がずらりと並ぶ。

 競売物件で構築したカチタスのノウハウは、そのまま「地方」×「古い戸建て」の再生ビジネスにつながっていく。地方の古い空き家は増え続けているので、ビジネスチャンスも拡大するうえ、もともと地方に店舗展開していたので、独自の情報収集や販売経路などが構築されているという環境にあったわけだ。

 

■「地方」でも手頃な価格にすれば買い手はいる

 とはいえ、2つの大きなハードルがある。

 (1)買い取り再販する住宅が、人口流出の進む地方で売れるのか

 (2)いかに精度高く改修費用を予測(=買い取る住宅の目利き)できるか

 この疑問を新井氏にぶつけてみた。まず、「地方で家が売れるかどうか」については「買う人はいる」と新井氏は言い切る。

 同社のビジネスモデルで、購入者としてターゲットしているのは下表のような層だ。地方都市で、初めて家を購入する層に対して、住宅市場では売りづらい家を買い取り再生し、手頃な価格で売り出す、というシンプルなものだ。

 カチタスによると、地方の総世帯数は日本全国の約46%(約2419万世帯)。そのうち、年収200万~500万円の世帯は、地方の総世帯の約37%(約902万世帯)で、さらに借家に住んでいる割合は約37%(約333万世帯)。借家のままでいいという人もいるが、持ち家志向が4割程度あるので、約138万世帯は、地方で手頃な価格の戸建てがあれば購入する「潜在顧客層」になるという。

 潜在顧客を顕在化させるには、住宅の改修も重要だが、「買える価格に設定」して販売することも重要だ。カチタスでは、つねに販売価格を意識しているという。

■三者立ち会いを実施

 買い取るかどうかの基準は、改修費用を上乗せしても「住宅市場で売れる販売価格に収まる」かどうか。となると、改修範囲や費用をどれだけ正確に予測し、買い取り価格を決めるかが、鍵になる。同社は競売物件だった古い戸建ての改修を多く扱うことで、目利きのスキルを上げてきたが、これだけに頼っているわけではない。

 買い取り再販業者の多くは、買い取り物件の目利きを自社の担当者に任せている。これに対して、カチタスでは「三者立会い」を実施している。

 三者とは、不動産会社である同社の担当者に加え、改修工事を行う施工会社、シロアリの防蟻工事を行う防蟻会社の3社だ。不動産会社は物件情報を整理し、法的な手続きを行うサポートをするが、建築の専門家ではない。実際に改修工事を行う施工会社と防蟻会社が床下や屋根裏まで入念に確認し、目利きを行うことで精度が上がるのだという。

 「雨漏りリスクのない古い戸建てはない」と言っていいほどだというが、雨漏りがあっても原因が特定できて改修の見通しが立つ場合は、改修費用を予測でき、売り出し後のトラブルを避けることができる。原因が特定できない場合は、売り出し後に雨漏りが生じる可能性が高いので、買い取り対象外と判断される。

 

実はここまでしても、実際に買い取った家の改修範囲が想定よりも広がってしまう事例もあるという。そうした事例を検討して、つねに「チェックリスト」を改善して、目利きのスキルを高めることを繰り返して、レベルアップに努めているのだ。

 また、住宅市場で手頃な価格に設定するには、「家賃並みの住宅ローンで買える」ことを意識しているという。同社の平均販売価格は1430万円なので、改修費用を安く抑える工夫をしないと事業化が難しい。

 現在の同社のビジネスモデルを図式化したのが、下図だ。現在は、地方の事業を「カチタス」が担い、都市部の事業を「リプライス」が担う、地域分けをしている。それぞれ地元のネットワークを構築する一方、買い取った家の再生化を行っている。

 改修費用は大きく分けると交換する設備機器や建材の費用と工務店への手間賃に分かれる。資材関係は資材メーカーに大量発注することで、工務店への手間賃は安定した工事の発注をすることで抑制している。

 加えて、改修範囲を決める際に、使えるものはできるだけ残して使うようにしている。とはいえ、買い手のニーズを考慮して、外構でいえば駐車場の整備を行い、内装ではキッチンやバスなどの水回りやドアノブなど使用感が出るものは交換することが多いという。

■地方の空き家すべてを救えるわけではない

 地方で急増する空き家の要因に、住宅市場では価値が低いことが挙げられる。が、カチタスの買い取り再販によって、価値が低い家も住宅市場に出すことができる。

 もちろん、提示した買い取り価格では納得できないという場合もある。住宅市場で価値が低くとも、住んでいる人にとっては価値の大きいわが家だ。もっと高く売れるはずと、商談が成立しない事例もあるが、多くの場合は後から商談が復活するという。仲介会社を通じて住宅市場で売ってみると、なかなか売れないという実態がわかり、希望より低い額でも買い取りに応じることになるのだと。

 ただし、すべての買い取り案件で買い取れるわけではない。人口減少が激しいなどその地域に住宅需要がなかったり、老朽化が進んでいて改修費用が高額になったりで、相談を受けたものの買い取れないということも多い。感覚値だがという前置きではあるが、10件に3件程度を買い取るイメージだという。残念ながら、家に価値を足すことで住宅市場に流通できる家には、限りがあるのだ。

 結局、多くの地方の空き家やその予備軍は、買い取り再販事業では救えないことになるが、所有者が適切にメンテナンスをしていれば、改修費用を抑えることができて買い取り再販が可能になることもあるだろう。

 日本の住宅は、新築時に多くのこだわりを持って建てるのに、所有後はあまりメンテナンスされないことで、老朽化が進んでしまう。日頃からしっかりメンテナンスをすることが、空き家の解消につながるのかもしれない。

山本 久美子 :住宅ジャーナリスト

 

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20191114-00311922-toyo-soci&p=1

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