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2012.11.01 マンション管理費見直しセンターのホームページを公開しました。

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マンションも戸建ても「今年は値上がり」する訳

就業者数が1年前と比べ最も増えた産業は何かご存じだろうか。それは、不動産業である。実に、2020年10月の前年同月比で6.9%増えている。2位の金融業・保険業4.2%、情報通信業の3.1%を引き離しぶっちぎりの1位だ。ちなみに、ワーストだった業種は宿泊・飲食業で9.5%のマイナスである。

 

ここから言えることは、不動産の中でもホテル・飲食は苦戦しているが、最も需要が堅いと言われる住宅はアベノミクス以降、好景気が続いているという事実である。コロナショックで住宅価格の下落なんて、起こる気配はみじんもないのである。2021年の住宅市場の背景を理解しておくと、ご自宅戦略を成功に導くことができる。

 

■不動産事業が好調の理由

 

不動産価格はそれを購入する際のローンの借入額で決まる。2012年12月から始まる安倍政権の経済政策の3本の矢の1つ、金融緩和は既に8年が経過しているが、異次元で行われている。これはデフレ脱却のために始められたもので、インフレ率2%に届くまで終わらないが、届きそうな状況にない。

 

こうなると、黒田日銀総裁の任期2023年4月まで続く可能性が高い。その時点で金融緩和だと新築分譲マンションは土地取得が決まってから分譲されるまで約2年かかるので、2025年の新築マンション価格までは上がることがほぼ決まっていることになる。

 

不動産業は借入をして購入するものである。資産1億円を手に入れるのに、手元資金は1割で借り入れが9割というのはよくあることだ。不動産は担保が取れるので、貸し出しがしやすい資産の最たるものになる。金融緩和はカネ余り状態を作るので、不動産価格は原則上がっていく。単純に言って、金融緩和は不動産インフレを必ず招くのだ。この状況はコロナ前後でも変わっていないので、不動産インフレは止まりそうにない。

 

コロナ前後のマンション価格の動きを振り返っておこう。自粛期間中の4・5月は先行き不安の投げ売りが出て、中古マンションの成約価格は下落した。しかし、この投げ売りは2か月で終わった。その後は、コロナ前の価格に戻り、今はその価格よりも高くなっている。

 

新築マンションの方は、供給者側が大手寡占に近くなったこともあり、数か月間販売を我慢することは体力的にできる。本気度の高い顧客だけの来訪はコストを抑えながら効率的な販売を可能にした。販売戸数は昨年と比して大幅減になるものの、慌てる様子は中堅以下にしか見られない。この状況下では、値引き販売などが行われる段階にはない。

 

そんな折、中古の販売在庫は減りつつある。投げ売り処分されたものは、郊外・駅遠などの立地条件の悪いものが多かったために、残された在庫価格は上昇した。また、見ず知らずの人が内覧するのを敬遠する気持ちから販売を辞める物件が増えた。こうして在庫が減少しながら、在庫価格は上がった。

 

こうしたことは以前にも起きている。リーマンショック後、新興系のデベロッパーの多くが資金ショートして倒産した。この結果、新築マンション供給が前年の1/3に急減し、あまりの新築物件の少なさに中古マンションが売れて、在庫が減りながら値上がりを始める事態が起こる。リーマンショックから1年しか経っていないのに起こった「まさかの値上がり劇」だった。こうして、リーマンショックから2年後には元の価格に戻っていた。

 

不動産価格はローンで決まると書いたが、需給バランスはこうした在庫減の時に価格に影響しやすい。在庫が減ると、価格は上がる方向に動きやすい。これが最も2021年に起こりそうな状況にあると理解した方がいい。

 

■新築分譲戸建も売れている

 

一方、戸建市場も活況を呈している。新築分譲戸建は年換算で首都圏で7万戸に迫るハイペースで売れていて、毎月在庫が1000戸ほど減り続けている状態にある。新築分譲マンションが2019年の供給戸数が3万戸強なので、既に戸数ベースで2倍の取引量が一大マーケットになっている。

 

これだけ売れているものの、新築の着工戸数は4月以降前年同期比で17%マイナスとなっている。こうなると、在庫が少なくなる一方で、販売期間が短くなり、竣工前に売れる事態が増えている。一般的に売れ行きが悪く、建物が竣工してしまうと売出価格の値引きが始まるが、実質的な売買価格の上昇が既に始まっている。

 

ここで言えることは、住宅市場の場合、マンションでも戸建でも一定の需要が常にあるので、供給不足になると価格は上がる方向に動くということだ。都市の住宅市場において、需給バランスの影響は上がる方向にしか動かない、これが実態である。このため、不動産価格は下がることはなく、上がることしかないのである。

 

下がる時は不動産事業者が倒産して資産処分するしかない場合に限られる。それは金融が引き締められた時で、それは当分の間無さそうな状況にある。金融緩和されているうちは持ち家を早く買った者勝ちなのだと言うことは分かっておいた方がいい。

 

■コロナで住宅価格暴落の諸説は本当か?

 

ここからは、ちまたで言われているもっともらしい不動産価格暴落説に反論しておこう。

 

コロナで住宅購入需要は減退し、価格が暴落するという話がある。これは需給バランスというもっともらしい論旨展開だが、先ほど来の話のように、一定量の取引がある都市部では需給バランスで価格は下には動きにくい。

 

地方では取引量が非常に少ないので、需要が非常に少ない中で、供給が増えると下がることはある。地方の土地は価格すらつかないものも増えている。しかし、これは地方の話でしかない。何と言っても、都市部ではいまだに人は増えており、地方では大幅に減っているのだから。

 

残業やボーナスのカットで2020年の年収が減った人がいる。2020年の源泉徴収票の年収が下がると、購入できる価格が下がり、買えない人が多くなる。確かに需要は減退することになろう。それでも供給が少ない状態がマンションも戸建も続くので、価格が下がるような事態にはなりそうにない。

 

職を失うなりして住宅ローンの延滞が始まり、引っ越しせざるを得なくなった悲惨な事例がニュースで取り沙汰される。こうしたニュースの人が支払っている住宅ローンの月返済額は総じて少ない。これは家の問題ではなく、稼ぐ能力の問題である。

 

実際、2020年度の経済成長率は5%以上のマイナスになりそうだが、失業率はわずか0.4%しか上がっておらず、まだ2020年11月時点で2.9%である。リーマンショック後の5.5%の失業率とは比較にならない程、家計への影響は軽微であり、緊急経済対策の効果は抜群にあったと言わざるを得ない。

 

この結果、2021年の持ち家価格は上昇に向かう可能性が高い。その傾向は少なくとも2023年までは続く。そんな中にあって、持ち家購入を遅らせた分だけ、損が拡大していくことになる。これに加えて、住宅ローン減税の対象が50㎡以上から40㎡以上に緩和された。独身や夫婦のみの世帯にとっても、2021年は持ち家購入を早くした方がいい。

 

沖 有人 :不動産コンサルタント

 

https://news.yahoo.co.jp/articles/a42f012b40c0673634048bf80b9eba4f2a95445d?page=1