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2012.11.01 マンション管理費見直しセンターのホームページを公開しました。

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マンション売却の時、こんな「リフォーム業者」は信用しない方がいい

危険な「仲介業者の紹介」

マンションを売却するとなったら、まず考えるべきなのは「リフォーム」である。



 「当然のことですが、同じマンションを売りに出しても、部屋がきれいになっている場合と、経年劣化がそのまま放置されている場合では、価格が500万円、1000万円という単位で変わってきます」(住宅ジャーナリスト・榊淳司氏)



 そのため、売却を相談した不動産仲介業社がリフォームを勧めてくることも少なくない。



 「『リフォームしたほうが高く売れますよ』『きれいなほうが絶対にいいですから』とお客さんを焚きつけたうえで、『うちの会社と提携をしている、優良なリフォーム業者がいます』と業者を紹介するのです」(榊氏)



 しかし、その提案には、「罠」が潜んでいる。第3部で見た通り、不動産仲介業者のほとんどは、いかに自分たちがカネを稼ぐかを第一に考えている。言われるがままにリフォームしてしまうと大損するということが頻繁に起こる。榊氏が続ける。



 「不動産仲介業社が勧めてくるリフォーム業者は、割高な金額で工事をするケースが多いのです。というのも、そうした『リフォーム業者』は、ガスや水道、壁紙といった様々な専門業者の『代理店』にすぎず、その分コスト高になってしまう。



 さらに、不動産仲介業者がリフォーム業者から紹介料を受け取っている場合が多く、そこでも『中抜き』されてしまうのです。



 そもそも一般の客はリフォームの現場など知らないも同然。業者にとってはいいカモなのです。



 本来、3LDKで70平方メートルの部屋なら、壁や天井のクロスからキッチンまで、すべてを新しくしても、200万円程度で済みますが、不動産業社に紹介された業者に頼むと、400万~500万円かかるなんてケースはザラにあります。なかには良心的な業社もありますが、10社のうち1社くらいでしょうね」



 難しいのは、だからと言ってリフォームをせずに物件を売りに出すと、それはそれで売り手側が大きく損をしてしまう可能性が高い点だ。



 「たとえば、フルリフォームすれば4000万円で売れる3LDK、70平方メートルの物件があったとします。



 しかし、不動産仲介業社A社は、売り手にリフォームさせず、半ば強引に『リフォームはこちらで引き受けますから、その分安く売りましょう』と言って、3000万円で『買い取り業者B社』に買わせます。



 A社は、B社に200万円ほどかけてその部屋をリフォームさせ、それを4000万円で売り出させる。A社は『両手仲介』(下の図を参照)で手数料を稼げ、B社はリフォーム代を差し引いても800万円近い差益を得られます。



 しかし、もし売り手が直接優良なリフォーム業社に工事を発注できれば、200万円でフルリフォームを済ませ、それを4000万円で売り出すことができる。



 つまり、リフォームせずに売り出した場合と比べて800万円も得することができるのです。この差は大きい」(榊氏)



 リフォーム業者は仲介業者経由ではなく、自分で選ぶのが鉄則。しかし、世間には無数のリフォーム業者があり、なかには細々としたやり方で、少しでもカネを巻き上げようとする業者もいる。



 ある不動産業の関係者が証言する。



 「たとえば壁に隠れている水道の配管が、工事しにくくコストのかかるタイプのものか、工事しやすいタイプのものかわからなかったとします。



 本来なら最初は安めに見積もりを出しておいて、もしコストがかかるタイプだった場合に上乗せする、というやり方をしますが、最初から高い値段で見積もるような業者が多い。



 配管工事の額自体は10万円弱ですが、一事が万事こんな調子ですから、業者によって100万円単位で見積もりが変わってくる。



 リフォームは、発注する側にとって『見えない範囲』が広い。『言い値』のままに支払ってしまう客がほとんどです」



 では、どうやって優良な業者を見分ければいいのか。リフォーム業者の案内サイトを運営するホームプロ社長の篠崎新悟氏はこう話す。



 「まずは資格や許可の有無が重要。リフォーム業では、500万円未満の工事は『建設業許可』を取らずに受注できますが、その有無は事業への本気度を測る目安になります。



 2つ目は、施工中のリスクに対する保険に入っているか否か。『建設工事保険』などに加入しているかどうか聞いてみてください。



 3つ目は、過去のリフォーム実績。『請負業』であるリフォームはお客様から支持され、健全な事業運営がなされないと継続は難しい。実績を積み重ねているほうが、信頼がおけるでしょう。



 最後は財務面です。なかには手付け金を支払った後に倒産してしまう業者もいます。健全かどうかを確認したほうがいいと思います」

ホームセンターを使う

また、必ずしも大きなリフォーム工事をしなくても特定のポイントをリフォームすることでマンションを売り出す際に得をする方法もある。住宅リフォームコンサルタントの尾間紫氏が言う。



 「売却前提のリフォームで重要なのは、『手入れをして大事にしてきた家だ』という印象を買い手に伝えること。そのためには、フルリフォームをしなくても、数十万円かけて目につくところをきれいにすればいい。



 壁紙や床、水回りのちょっとした印象の差で、売れる価格は大きく変わる。大事なのは、安い価格でもいいので、ポイントを押さえたリフォームをすることです」



 東京都に住む上田裕子さん(57歳・仮名)は、築30年のマンションをこうしたやり方でリフォームし、高値でのマンション売却に成功した。



 「私の場合は、50万円かけて、壁紙を白く張り直し、水回りを磨き上げ、床をクリーニングしワックスでコーティングしました。それぞれ専門の業者2~3社から見積もりを取って、安いところにお願いをしたんです。



 同じマンションのボロボロの部屋は3000万円、フルリノベーションの部屋は3700万円という程度の相場でしたが、私の部屋は3400万円で売れました。フルリノベーションをすれば500万円はとられるということでしたから、結果的には得でした」



 ここまでの手間はかけられないという人もいるかもしれない。そんな人にオススメなのは、「ホームセンター」を利用すること。これはコストパフォーマンスが非常に高い。前出の榊氏が言う。



 「ニトリやカインズといったホームセンターに頼めば、キッチンやバスルームを丸ごとリフォームしてくれます。



 こうしたショップは、リフォームの値段がオープンになっており、価格競争が進んでいるため、適正な価格で工事をしてもらえる可能性が高いのです」



 これから物件を売りに出そうという人は、仲介業者の口車に乗って簡単にリフォームをすると、大損をする。自分の目で業者を選び、リフォームすることが重要だ。



 「週刊現代」2018年1月20日号より

週刊現代

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180315-00054065-gendaibiz-bus_all&p=1