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シニアの引っ越し準備、3か月前から

 高齢になってから引っ越しを決めることも少なくない。


 ただ、家の中の物は若い頃より増えているのに、仕分けし荷造りする体力は落ちている。専門家は「早めの準備が肝心」とアドバイスする。


 シニアが引っ越す事情は様々だ。子どもの独立後、「家が広すぎる」と転居するケース。娘・息子夫婦の子育てを応援するために近所に移るケース。郊外から交通の便利な都市部に戻るケースもある。


 アート引越センターのライフサポート課長、東峰健一さんは、「シニア世代は、長く生活してきた分、家の中の物が多い」と指摘する。それなのに「新居は今の家よりも小さい」というケースが少なくない。当然、処分しなければならない物が出てくるが、高齢になってからの仕分け作業は、体力の面からみても簡単ではない。


 そこで東峰さんは、早めに準備に取りかかるように勧める。「仕分け作業は引っ越し日の3か月前から始めるといい」。押し入れの中の、普段は使っていない物から仕分けを始める。個人差もあるが「疲れないためには、週2日まで、1日3時間が目安」という。処分していい物かどうか、後悔しないよう、じっくり考えて決めたい。


 大事なのは、「処分した物」をノートに記録しておくこと。処分したかどうかを忘れてしまって、引っ越し後に「あれがない」「これがない」と探し回ることがあるからだ。


 かさばる物の代表格が、分厚い表紙の写真アルバム。何冊もあって困るようなら、業者に頼んで、写真をデータとしてDVDに保存してもらうこともできる。


 新居で荷ほどきし、きちんと収納する時に、気をつけたいこともある。踏み台に乗らないと届かない天袋や高い戸棚には、荷物をなるべく入れないこと。また、押し入れの下段には衣装ケースを収めることが多いが、体をかがめ、引っ張り出すのは大変だ。東峰さんは「キャスター付きの衣装ケースがお薦め」と話している。


◇転居先選び、入念に 立地・間取り・人間関係…


 住まい選びも慎重にしたい。10年後、20年後には足腰が弱っている可能性もあるからだ。高齢者の居住環境が専門の日本社会事業大特任教授の児玉桂子さんは「例えばエレベーターのないアパートや、玄関先に階段が数段あるような住宅は、将来、住みにくくなるかもしれない」と話す。介助してもらうことを考えればトイレは2人が入れるスペースがほしい。「交通の便がよく、友人が訪ねて来やすいか、病院は近くにあるかなど下調べは大切」と児玉さん。


 一方、引っ越した後、近所に知り合いがいないと寂しいものだ。ダイヤ高齢社会研究財団の主任研究員、沢岡詩野さんは、「毎日、決まった時間に散歩をすれば、同じ人とすれ違う可能性があり、知り合いが出来るきっかけになるかも。また、朝のラジオ体操に参加したり、自治体が主催する市民講座にも参加してみて」と助言している。


http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/feature/CO005233/20150223-OYT8T50096.html