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2012.11.01 マンション管理費見直しセンターのホームページを公開しました。

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木造ビル実現へ 強度持つ木材パネル耐性試験



 宮崎県木材利用技術センター(都城市)は京都大などと共同で、国内ではこれまで認められていない、中高層の木造ビルを建築できる強度を持った「CLT(直交集成板)」の耐性試験を進めている。
 欧州発の新しい建築資材で、軽くて頑丈なのが特徴。実用化されれば、木材の消費拡大につながると期待されている。
 共同研究は2011年度から始めた。10月下旬から11月上旬にかけては、地震などを想定し、木板を5層重ねたCLT(縦1・3メートル、横4・4メートル、幅15センチ)に差し込んだボルトを油圧装置で引き抜いて接合部分のデータを収集、揺れに強い構造を探った。今回の集成板は岡山県の業者が製造した。
 センター副所長の小田久人さん(58)は「人口減少で住宅需要が減ることが予想され、CLTの技術確立を求める声は多い」と話す。
 日本CLT協会(東京)によると、1990年代半ばからオーストリアを中心に普及し、英国・ロンドンやイタリア・ミラノでは9階建てマンションが登場。鉄筋コンクリートに代わる中高層建築の資材として注目を集めている。
 CLTは強度が高く、断熱や耐火性も優れているとされる。生産工場でパネルを切り、現場で組み立てるので工期も短縮される。鉄筋コンクリート工法に必要な型枠工らの人材確保に悩むこともない。
 一方、国内では現在、建築基準法上の規定が設けられておらず、利用するには個別に申請する必要がある。3月には国土交通省の認定を受け、高知県大豊町に3階建ての集合住宅が建てられた。同省や林野庁は強度のデータを収集しており、2016年度をめどに工法関連の基準をまとめる方針だ。また、一般的な建材より割高な点も課題となっている。
 県山村・木材振興課は「CLTは県産材の需要を呼び起こす大きな可能性を秘めている」と期待する。県内のスギ素材生産量は23年連続全国1位で、13年の全国生産量(1090万立方メートル)の14%を占める。一方で、戦後植えられた人工林が育ち、民有林のスギ18万ヘクタールのうち伐採期を迎えた8齢級(樹齢36~40年)以上が75%に達しており、県は販路拡大を目指している。
 日本CLT協会は「研究開発や改良を重ね、普及への道筋をつけたい」と話している。(小林隼)
◆CLT 「Cross Laminated Timber」の略。木板を、繊維方向が直交するように交互に接着し、3層以上に積み重ねたパネル。繊維を平行に重ねてきた従来品より強度が高い。


http://www.yomiuri.co.jp/homeguide/news/20141127-OYT8T50154.html